キングダムの事なら友努勝

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キングダムのあらすじを振り返る~黒洋丘の戦い(秦・桓騎VS趙・慶舎、紀彗)~

どーもこんにちは。友努 勝(ともゆめ まさる)です。

 

 

今回はキングダムの黒洋丘編を振り返っていきたいと思います。黒洋丘編はジャンプコミックスでいうと40巻〜45巻に相当し、話数でいうと427話〜484話に相当します。

 

 

前章のあらすじの復習はこちらです。こちらもぜひご覧ください。

masaru-tomoyume.hatenablog.com

 

 

 

ではでは早速あらすじの復習に参りましょう。

 

 

 

 

アイ国の反乱を防ぎようやく秦国の争いはなくなった。昌平君はすでに中華統一の構想を練り上げており、国の総力をもって他の六国を叩き潰すまでの期限は15年であると算出した。政はいずれは六大将軍を復活させ政にその一席を摑み取れと命ずる。士気を上げた信は次の戦場に向かうのだった。

 

 

飛信隊の次の戦場は黒洋丘(こくようきゅう)と呼ばれる場所だった。桓騎5万の軍の援軍として拡珉(かくみん)という場所で合流する。桓騎軍は援軍が来た時は隊の入れ替えを行うことになっており、飛信隊からは尾平、桓騎軍からは那貴(なき)という男が派遣された。

 

 

桓騎軍5万と飛信隊8千が黒洋丘に向けて出陣した頃、趙の離眼(りがん)城からは慶舎軍4万、離眼の城主・紀彗(きすい)3万が出陣していた。黒洋は広大な樹海が広がっており、秦が落とすべき城というのは存在しなかった。代わりに5つの丘があり、その5つの丘を占拠することが勝利条件だった。

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樹海の中、前線ができれば敵の行軍の速度は緩むため、飛信隊と桓騎の側近雷土(らいど)が中央より奥に前線を作ることができれば中央丘を労せず取ることができ、十中八九勝利が確定する。

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急ぎ飛信隊は行軍の準備を進めるのだった。

 

 

一つ目の丘が見える頃、飛信隊は急襲を受ける。紀彗の側近の一人・馬呈(ばてい)によって飛信隊が叩かれるうちに、紀彗のもう一人の側近・劉冬(りゅうとう)が一つ目の丘を占拠する。砦化されれば大軍を要する戦いになってしまうため、飛信隊は進路を変更して一つ目の丘に向かう。

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しかし、これこそが劉冬の作戦だったのだ。占拠されていたと思われた丘はもぬけの殻。丘を一時的に占拠していた劉冬の軍はすでに丘を下りていたのだ。これにより飛信隊が中央丘より前に前線を作るという作戦は霧散。秦の右翼側が不利な状況となってしまった。

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羌瘣は密林の中に小さな集落を見つける。避難勧告を出しに集落の長と話す。秦左軍のゼノウ一家は秦軍左前線を叩き、前線を奥に進めようとする。しかし、ゼノウ一家の進軍こそ慶舎の罠だった。精鋭部隊を率いた慶舎は中央丘の裾を斜めに走り、雷土隊の2列目を真横から攻撃し前方と後方を分断する。そこから密林の中に散っていた軍が雷土隊を包囲し、気付かぬうちに窮地に陥っていたのだ。

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包囲されたゼノウと雷土軍だが、ここで奥の手を使う。「火兎」と呼ばれる笛であり、この笛の音を聞いた兵たちは野盗時代を思い出して我先に逃げるのである。軍の退却とはあまりにかけ離れたその姿に、趙軍はあざけ笑うが、「個」を重視した逃げとその速さにより、被害を最小限にとどめる。そして、一度は敵を撒いた後、丘を急襲し趙軍の築いていた砦を破壊したのだった。

 

 

斥候隊として出ていた羌瘣の小隊は、飛信隊が劉冬の策にはまってしまったため趙軍の後ろに取り残されてしまった。迂回して飛信隊に戻ろうと提案する羌瘣の部下たちだが、羌瘣は趙の敵将の首を取るという。反対する部下たちを押し切り、単騎で紀彗の側近・劉冬の首を取りに行く。無傷で劉冬の寝室までたどり着く羌瘣だが、寝室に張り巡らされた罠にかかって重傷を負ってしまった。

 

 

飛信隊の2日目の最低限の目標は中央丘の真ん中まで前線を戻すことだった。初日の失態を挽回すべく、はじめは快調に飛ばす飛信隊だが、軍を進めたところで、対岸に陣取った趙軍に遭遇する。ここで貂は軍師学校での昌平君の言葉を思い出していた。昌平君いわく、対岸を陣取られた渡河の戦いは、野戦の中で一番の難題であり、突破口となる橋か舟がない時は「無手」の状況だと。しかし、貂は諦めない。日が昇り切ったところで、貂は薄いが確かな望みを見出した。

 

 

貂の作戦は以下のとおりである。足が届く2か所の浅瀬に兵を集中させ渡河を図る。浅瀬の幅が広い中央に信率いる飛信隊を置く。しかし、この浅瀬のつながる道は凹地であり、敵の集中攻撃を受けてしまう。

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そこで、敵の注意が信たちに集中した隙に、もう一つの川底の道を貂と楚水が渡る。こちらの浅瀬が繋がる道は凸地であるが、川底の道が狭く、大軍を送ることはできない。

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こちらを主攻と読んだ馬呈は貂と楚水の軍を叩きに行く。しかし、貂の作戦はここからが本命だった。底が見えないほど水深が深く、流れも激流であり、かつ対岸が険しい絶壁という悪条件の重なる地から渡河を図るのだ。あまりの悪条件故、敵の布陣は存在せず、渡り切れれば凹地の右端の敵を討てる。この作戦を率いるのは副長・渕。我呂は人選が間違ってないのかと問うが、信と貂は渕が率いることを推薦する。その理由は隊が始まった当初から副長を務めてきた渕の責任感だった。

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見事に渡河に成功した渕の軍は凹地の右端を叩き、信たちも渡河に成功。対岸を制圧した。

 

 

丘の斜面に沿った陣取り合戦も激戦が続いていた。左半円は力が拮抗し、前線は微動だにしなかった。しかし、右半円は桓騎の右腕である黒桜が前線を押し、有利な状況を作っていた。しかし、離眼城城主・紀彗の登場により、一気に潮目が変わる。大将軍級の士気の上げ方を成した紀彗は黒桜の前線を押し込むことに成功した。

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3日目も順調な飛信隊。前線を押し込み、ついに丘のふもとから紀彗軍を攻撃する準備を始める。どう攻撃しても大きな戦果が得られるこの状況で、飛信隊は桓騎の号令待ちである。どう動くのか貂や紀彗、両軍の主要な目が桓騎に集まった。しかし、なんと桓騎は3日目を何もせず終わらせたのだ。

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重傷を負った羌瘣。羌瘣は1日目に退避を勧告していた村で治療を受けていた。容体も安定した羌瘣は、自分を治療してくれた老母に紀彗のことについて聞く。それは離眼城の悲劇そのものだった。離眼一帯が治まっていないころ、離眼と暗何という城が周辺の覇権をかけて争っていた。力で圧政を敷く暗何の城主とは反対に、善政で皆に慕われていた先代の紀昌。兵数で言えば暗何が倍以上だが、質で勝る紀昌軍は互角に戦い、若き紀彗、劉冬、馬呈の台頭によって戦局は離眼に傾きだした。日々勢いを増す離眼に打って出た暗何が起こした戦いこそ「旦虎の戦い」であり、苦戦はしたものの紀彗が自ら暗何の城主を討つことで、戦いは勝利に終わった。しかし、離眼と暗何の戦いはここで終わりにはならなかった。 旦虎の戦いの最中で軍がいないときに、離眼城が落とされてしまったのだ。落としたのは暗何の城主の息子であり、城内にいた女、子供、老人は全員が人質となってしまった。これらの命と引き換えに紀昌と将校の投降を取引の条件とし、紀昌はこれを受ける。離眼城は主な大人を失ってしまったが、紀彗は5年ほどで離眼城の力を取り返し、次の3年で暗何を征服し一帯の盟主となった。

 

 

3日目の肩透かしによって逆に包囲されてしまった飛信隊。ピンチに陥る飛信隊だが、完全に飛信隊を滅するべく慶舎が動く。慶舎の出撃に反応した馬呈、劉冬は飛信隊の包囲にかかる。絶体絶命の飛信隊だが、この状況を見て笑っている男が一人。桓騎だ。丘から降りてきた慶舎の軍めがけてゼノウの軍が進んでいく。慶舎を討ち取る寸前まで行くゼノウ軍だったが、紀彗が待ったをかける。士気を高め趙兵を奮わせる。ゼノウ、慶舎、紀彗の軍の戦場に黒桜、馬呈、劉冬の軍も参戦し、黒洋丘の最大戦場となる。混戦の中、慶舎は脱出に成功する。しかし、慶舎の後を追う部隊が一つあった。飛信隊である。丘の中腹で飛信隊と慶舎の精鋭兵の戦いが始まった。

 

 

慶舎の周りを固める兵は強く、次々と屠られていく飛信隊。加えて劉冬の軍も参戦し、不利な状況に陥る。しかし、戦線を離脱していた羌瘣が復活。信は慶舎との一騎打ちに入る。序盤は慶舎の思わぬほどの剣の強さに面食らうが、数々の修羅場を潜り抜けた信の剣は着々と慶舎をとらえ始める。今にも慶舎の援軍が来ようかというとき、慶舎を討ち取ることに成功したのだった。

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劉冬の首を取ることに成功した羌瘣。羌瘣は信に助けられ、飛信隊は撤退を開始する。慶舎討ち死にの報を聞いた紀彗は驚きの選択をする。慶舎の死を隠して戦いを続けたのだ。丘の前線を押し込む趙軍だが、そのころ桓騎は拷問集団・砂鬼を本陣に呼び戻す。紀彗の過去を捕えた離眼兵から聞いた桓騎は驚くべき決断を下す。丘の軍を全軍撤退させたのだ。撤退の意図を図りかねる両軍だったが、5日目は想像もしないことから始まるのだった。

 

 

5日目、黒洋丘の戦いの最終日になる。密林のあちらこちらから煙が上がっているのを見て両軍は謎めいた顔をしていた。羌瘣は手当てしてもらった村の方角から煙が上がっているのを見て、急ぎ駆けつける。着くと、そこには大量虐殺の跡が。自分を手当てしてくれた老婆の死体を見た羌瘣は桓騎の兵士を斬ってしまう。信と羌瘣は数人の部下を引き連れて桓騎のもとに向かう。下手を打てば飛信隊と桓騎軍で戦争が起こってしまう切迫した状況の中、信と羌瘣は桓騎の本陣に到着した。

 

 

斬り合いになる飛信隊と桓騎軍。羌瘣は桓騎の喉元に剣を当てるが桓騎は平気な顔をしている。しまいには飛信隊の田有の首をはねることを部下に命令する桓騎。田有の首がはねられる一歩手前、尾平が到着する。尾平は仲裁に入るが、信が詰め寄ったとき死人からはぎ取った宝石が落ちてしまう。これに激怒した信は尾平を殴り飛ばし、飛信隊に戻ってくるなと告げる。一応場は収まったが、尾平と信の間に深い溝ができてしまった。

 

 

尾平は信との決裂後、飛信隊をやめることを決意していた。そこで、桓騎軍の兵が信の悪口を言っているのを見てしまう。尾平は我慢しきれずに桓騎の兵を殴り飛ばす。桓騎の兵に反論し、自分の気持ちを述べたところでやっと信の気持ちを理解する。仲裁役には那貴が入り、尾平は無事に飛信隊に戻ってきたのだった。

 

 

桓騎軍と飛信隊の内輪もめが終わったのち、桓騎は常軌を逸したものを完成させる。密林に点在していた村の女、子供を虐殺し巨大な骸の像を完成させたのだ。 

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桓騎はこの骸の巨像を紀彗のもとに送り、離眼城でこれ以上の悲劇を起こしてやると脅す。紀彗は丘から撤退せざるを得ず、いとも簡単に中央丘を陥落させ、桓騎は秦軍の圧倒的勝利をもたらしたのだった。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?黒洋丘の戦いは桓騎の残虐さと飛信隊の我を通す強さが際立った章でしたね。これを機にキングダムの黒洋丘編を読み返して頂ける方が増えると幸いです。